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2021.11.05
コラム

開幕目前!北川フラム総合ディレクター連載「しっかり毎日フラム新聞」 第1号

 「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス2020+」がこの11月19日(金)から12月26日(日)まで開催されることになりました。(※11/23(火祝)以外の月・火は休場)

 嬉しい! この一年半、待ちに待ち、いまかいまかと期待し、もう無理ではないか、と諦めていた待望久しい〈アート×ミックス〉です。万歳!

 10月19日の実行委員会の決定をうけ、作品チェックにアートディレクターの豊福亮さんと回りました。 月出工舎は岩間賢さんが陣頭に立っていて、アーチストが作品の作り直し、整備をしていました。鈴村敦夫さんの美しい階段を昇れば、グラウンドにはチョウハシトオルさんの「火処」が焼芋を出そうと待っていて、岩間さんの前回の立体が年期を経て風景に馴染んでいました。食堂には風煉ダンスの巨大人形と手の込んだ黒板地図があり、すでにコーヒーの良い匂いがして準備万端です。岡博美さんの天井から吊り上げられた無数の布波はやわらかな美しい空間でした。来田広大さんと竹村京さんの作品も面白かった。集落を少し歩くとそこには田中奈緒子さんの〈家具や什器〉の断片がひっそりと空き家の中で耳を澄まし、目を開けて私たちを待っていました。凄いぞ!岩間さんの巨大な養蜂オブジェも見ものです。

 僕はとっても嬉しく、心強く思います。開催に向けて満を持してスタンバイしていたアーチスト達が一気に雪解けを待っていた蕗の薹(フキノトウ)のように蠢動(しゅんどう)しているのです。空間も見事です。

 作家たちもかくの如くならば、地域の人も負けてはいませんでした。里見小では里山連合の松本靖彦先生らがスペシャル里山カレーを作って待ち構えてくれていました。この厳しい日程では食とツアーとパフォーマンスが行き届かないと、その替わりにモーニングカレーも含めて検討です。カレーについてくる惣菜も旨い、奥様の料理です。

 ここに、牛久商店街の深山さんと原地さんがやってきて、牛久はどうお客様を迎えるのかの相談です。(三日後に、チシコフさんの宇宙飛行士シールを配ろうとの報告がありました)

 里見小には昨年発表された世界34ヵ国194組のアーチストによる〈Artists’ Breath Playback〉の大インスタレーションがニブロールの高橋啓祐さんによって展開されます。二年待っただけではなく新しい展開もアーチスト達は考えているようです。

 撮影: 田村融市郎

 さて、この稿は、この短い広報期間、まなじりを決して太鼓を叩きます。まさに〈トンデ空静〉や〈風煉ダンス〉の仲間に私が入ります。

 

[News]
 上総川間駅にあるジョアン・カポーテの「Nostalgias」に立派なスーツケースが4個置かれているのを地域住民が発見しました。
 開会式の列車に乗るの?
 待ちくたびれたの?
 さわやかな風景でした。
 

 台風、洪水、コロナ禍を乗り越えて〈アート×ミックス〉は開催します。房総の里山から世界を覗こう!

 (11月5日)

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