アートのまちいちはら
市原市では、アートを日常的に感じられるまちづくりによって、
「魅力」(訪れたい)・「共感」(関わりたい)・「愛着」(暮らしてみたい・住み続けたい)を創出し、
交流人口や関係人口を増加させることで持続可能なまちにすることを目指しています。
芸術祭「いちはらアート×ミックス」をはじめ、様々な取組を進めていますのでご紹介します。
大規模芸術祭「いちはらアート×ミックス」
市原市は、都心からほど近い千葉県の中央に位置する人口約27万人の都市です。
養老川の恵みがもたらす美しい田園風景、そして先人達が古来より守り育んできた美しい里山、
晴れた日には富士山も見え、菜の花の中をトロッコ列車が走る。
都心から、また成田、羽田の両国際空港から近いという立地ながら、
人々の安らぎと共感を呼ぶ日本の懐かしい姿を持っている、いわば “首都圏のオアシス” といった存在のまちです。
現在市原市は、まち・ひと・しごと創生総合戦略のリーディングプロジェクトとして
『世界に一番近い「SATOYAMA」』を掲げています。
「里山」という言葉は、日本人の心の奥底に響き、
さらにより外国人にも注目をいただける市原市のブランドメッセージとなるキーワードです。
房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックスは、市原市の歴史・文化・自然・人の暮らし・食・スポーツなど、
地域の持つ様々な資源を現代アートと融合し、里山に活力を漲らせ、
より魅力的な「いちはら」を再発見する新しい形の芸術祭です。
ロゴについて
小湊鉄道の車体を象徴する赤い帯。
中房総の自然の風景に映える『小湊ファイヤーオレンジ』と名付けられたその色と形を元に制作されたロゴマークです。
プレート状の赤い帯を背景にして様々な情報やメッセージを展開することで、開催エリア全体に明快なつながりをつくりながら、芸術祭の空間を創出していきます。
アートを日常的に感じられるまちづくり
市原市では、3年に1度開催している芸術祭だけでなく、南いちはらを中心とした各拠点で空き屋や空き店舗を活用したアート作品の展示やアートを媒介としたイベント、ワークショップの開催など、アートを日常的に感じられるまちづくりを進めています。
牛久リ・デザインプロジェクト
牛久地区の商店街や空き店舗を活用し、アーティストが手がけた作品の展示やワークショップなどのアート活動を行っていきます。
住民主体によるアートを媒介としたコミュニティ活動が盛んである牛久商店街で、アートの力がもたらす地域活性化などの効果をまちづくりへ活用することを目指しています。今年度は6月と3月に企画展を開催予定です。
月出工舎
廃校となった旧月出小学校を舞台に「遊・学・匠・食」の4つのプロジェクトを展開し、みんなでつくる新しいがっこうです。企画展やワークショップの開催など通年を通してアートによる活動が行われています。週末は焙煎工房「ヤマドリ珈琲」によるカフェスペースも営業しています。
旧里見小学校
市原市の工場夜景をモチーフにした「里見プラントミュージアム」をはじめ様々なアート作品が展開されています。イベント期間中はこれらの作品展示や「おにぎりのための運動会」等のイベントも実施されています。
いつでも鑑賞することのできる作品・アートスポット
芸術祭「いちはらアート×ミックス」の開催を契機として、市内にはいくつものアート作品が点在しています。里山の中のアート巡りを是非楽しんでください。
木村崇人「森ラジオ ステーション×森遊会」(月崎駅)
小湊鐵道で実際に使われていた保線員の詰所小屋を、「人を森に導くための駅」として展開した作品。約60種以上の山野草や苔で覆われ、屋内にあるラジオで森のライブ音を聞くことができます。維持管理を手伝っているのは地元団体「森遊会」定期的に作者である木村崇人さんと、作品のメンテナンス作業を実施しています。
ジョアン・カポーテ「Nostalgias」(上総川間駅)
実際に使われていたスーツケースに、レンガが敷き詰められ、ひとつの大きな壁をなしている作品です。移民や旅に着想を得て、ある種のあいまいさを表現しており、鑑賞者に境界や解体された廃墟など、様々なものを想起させる作品です。
CLIP「森の入口」(上総大久保駅)
上総大久保駅に隣接する作品。背景には森が広がり、森の中へと誘い出すトンネルを思わせる外観が特徴的なトイレ。周囲には、小湊鐵道で実際に使われていた線路の枕木も配置され、鉄道との一体感が伺えます。
栗田宏武「田舎暮らし 陽だまりの庭にて」(いちはらクオードの森付近)
里山の自然と共存について考え、人と野生動物、雑木、雑草との闘い、そして老夫婦の陽だまりでの安らぎのひと時の風景をチェーンソー・カービングで制作した作品。朽ちた杉と立ち枯れのヒノキを作品に活用することで、新たな生命を吹き込んでいます。
小沢敦志「地熱の扉」(いちはらクオードの森)
市内で集められた多種多様な鉄製品の廃材を集め、それらを素材として制作された大型のオブジェ作品。何度でも繰り返し溶解でき、再生できる鉄という素材の長所を活かし、第1回の芸術祭以来長期プロジェクトとして取り組まれています。
藤本壮介「里山トイレ」(上総牛久駅)
南いちはらの玄関口である上総牛久駅前に展開されている作品です。人と自然と建築が溶け合うように小さな複数の建物が木々の間に点在し、里山らしい多様な風景をつくりだしています。
藤本壮介「Tree/Toilet」(上総鶴舞駅)
シンプルな家の形の建物が、周囲の自然を引き立てています。男子トイレには吹抜けがあり、内部に樹木を植栽。女子トイレの窓ガラスは菜の花色に塗装され、花に包まれた空間となっています。
藤本壮介「Toilet in Nature」(飯給駅)
木々や草花に囲まれた飯給駅にある日本一大きなトイレ。透明のガラスボックスで覆われ、トイレ周囲の景色が一望できます。公共とプライベート、自然と建築、内部と外部が溶け合う作品です。
過去の開催
房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックスは、これまでトリエンナーレ形式で開催してまいりました。